今回私は、2023年10月２日～5日までの4日間にわたり、北アイルランドのベルファストで開催されたOne Young World 2023に参加しました。

One Young Worldとは32歳以下の世界各国の若者が一堂に会するユースサミットです。このサミットでは世界的に取り組むべき課題に関するプレゼンやパネルディスカッション、ワークショップ等が開催されます。参加者はこれらのプログラムを通じて、課題解決に必要な知識やアクションを学びます。帰国後はOYWアンバサダーとして、自身の学びを生かした様々なプロジェクトや企業活動を通じてより良い社会の実現に向けた貢献を行います。

このサミットへの参加に当たり、「誰もが安心して暮らせる平和な社会の実現に必要な事は何か」という問いを持っていました。サミットにおいても平和維持が重要なキーワードのひとつとなっており、これに関連するプレゼンやワークショップが開催され、活発な議論に参加することができ多くの学びを得る事が出来ました。

特にワークショップにおいて「暴力的過激主義に立ち向かうには何が効果的か」というテーマで議論した際に、他の参加者から出た意見は私が持っていた問に対する答えでもありました。このワークショップで、私と同じテーブルにはアイルランド人と北アイルランドに住むイギリス人が同席していました。彼らの国は宗教的な違いによる対立を乗り越えてきた歴史があります。彼らは、対立は互いに対する無知や偏見によって起こされるとの意見を述べていました。その上でこのような問題を解決するには交流を通じて互いの共通点を見つけることが重要であると考えていました。私を含めて他の参加者はこの意見に対し賛成であり、そのような交流を行う場を自らの手で作り上げていこうという意見で一致しました。

昨今の世界は民族や宗教、土地をめぐり多くの争いが起こっています。これらの対立を乗り越えるためには、交流を通じて互いの共通点を見つけ友情を育んでいくことが重要となります。今回のOne Young Worldのような世界中の人々が集まり交流を行う機会を作り、誰もがそれに参加できる環境を整備していくことが平和な社会の実現に繋がると考えます。私は今後、OYWアンバサダーとして金沢大学学内はもちろん、地域社会などの様々な場所でこのような交流機会の創出に携わり、より良い社会の実現に貢献していきたいと考えています。